開催日時
2023年9月19日(火)/14:00~16:30
会 場

(株)LIXIL高岳ビル

参加者数
会場:36名 オンライン:27名

今回の講演では、2022年度の特別賞リニューアル賞、中部支部振興賞技術振興賞を受賞された以下の2作品についてご講演頂きました。

「都庁第一・第二庁舎における大規模リニューアル」

講師:岡村 智氏((株)日本設計)

都庁舎は、1991年の開庁から年月の経過と共に設備機器の故障や不具合の増加が顕在化しました。設備機器類の本格的な更新時期を迎えるに当たり、2007年に改修⼯事の基本計画が開始されました。改修コンセプトは、①防災拠点としての機能向上、②環境負荷低減、③来庁者の利便性向上、④維持管理性向上、⑤費⽤縮減でした。⼯事概要としては、空調設備、衛⽣設備、建築⼯事、電気設備の設備更新をメインとして取り組みました。関連⼯事どうしの連携、ステークホルダー間の調整、時間軸を超えた意図伝達を各軸として、4つの企業共同体と、8年間延べ300回以上の定例を実施しました。都庁第⼀・第⼆本庁舎は、業務継続しながらの⼤規模改修⼯事を実現し、「省エネルギー」と「室内温熱環境向上」を両⽴させることができた良きお手本となっています。本業績で得られた知⾒が、今後の⼤規模建築等のストック活⽤及びカーボンニュートラル化促進に寄与できると確信しています。



「臼井国際産業本社における設備計画」

講師:竹島 卓磨氏(清水建設(株))

本物件は、地域特性を活かした、建築と省エネルギーシステムの構築を目的とした「自然敷地の持つポテンシャルを最大限活かした自然と調和するオフィスづくり」をテーマに計画された施設です。敷地内の豊富な井水を活用した井水熱利用空調システムを主軸にした省エネ技術を導入、井水熱利用空調やクール/ヒートピットなどの地中熱利用を主とした運用により空調機負荷の低減や、自噴井戸による搬送動力削減を実現しています。2次側空調システムの省エネ制御により、期間エネルギー性能を向上、2020年度のCASBEE静岡「環境配慮建築物優秀賞」も受賞しています。また井水熱利用システムとその他各種省エネルギー技術との併用により、年間実績としてZEB Readyを達成しています。「自然と人」、「人と人」、「人と会社」をつなぐ場所としての建築を実現しており、静岡県に本社を構える「地域に根差したグローバル本社」として後世に残る建物と言えます。


文責:相羽