開催日時
2025年5月19日(月)/14時30分~16時30分
会 場

ウインクあいち 1204会議室 および オンライン(Zoom)形式

参加者数
【支部報告会】59名(現地参加:27名 オンライン参加:32名)【記念講演会】120名(現地参加:70名 オンライン参加:50名)

次 第

1. 支部報告会

(1)代表理事挨拶 学術理事 酒井 孝司
(2)支部長挨拶 支部長 加藤 伯彦
(3)報告内容
   2024年度事業結果及び2025年度事業計画
   2024年度決算及び2025年度予算
(4)第39回 振興賞技術振興賞表彰式

2. 記念講演会

演 題: 建築環境・設備分野におけるCFD技術の研究動向
講 師: 酒井 孝司(明治大学理工学部建築学科 専任教授)

3.交流会

場 所:ZenZero 名駅店(名古屋市中村区名駅4丁目10−22琥珀ビル 2階)

1.支部報告会 14:30~15:30 
参加者:59名(現地参加:27名 オンライン参加:32名)

 学会本部より、酒井学術理事にお越しいただきご挨拶を頂きました。加藤支部長より挨拶と体制の説明を、田中副支部長より事業内容について、閑林会計代表幹事より会計について報告しました。

 続いて第39回振興賞技術振興賞表彰式では1つの業績が表彰されました。

『名古屋市国際展示場第1展示館(ポートメッセなごや第1展示館)の空気調和設備』

・この建物は、展示施設の空気調和設備において省エネルギーと快適性の両立を目指しています。CFD解析とデジタルツイン技術を用いて温度や気流を制御し、AIバーチャルセンサでリアルタイム制御を行います。

・高効率空調機器と最適台数制御により、搬送動力を低減し、省エネルギー性能を向上している点。

・大空間であることに加えて、イベントに応じて利用者数や利用者の服装や活動量に大きなばらつきが生じやすく、快適で均質な環境を提供するにはエネルギー消費量が増大しやすい傾向にある展示施設を対象に、新たに開発した手法も活用することで、省エネルギー性と快適性を両立したうえで、高い省エネルギー性能を達成してしている点。

・EI値は0.24とNearly ZEB相当の省エネルギー性能を実績値において達成し、CASBEE名古屋BEE値においても3.7を達成しており、環境配慮型国際展示場として高い性能を実現している点。

が、評価されました。当日は、表彰状の授与、代表として株式会社竹中工務店の金本 薫希様にご挨拶をいただきました。

『名古屋市国際展示場第1展示館(ポートメッセなごや第1展示館)の空気調和設備』

【受賞者】

 株式会社竹中工務店 名古屋支店 様

 株式会社久米設計 中部支社 様

 

2.記念講演会 15:30~16:30
参加者:120名(現地参加:70名 オンライン参加:50名)

 明治大学理工学部建築学科 酒井 孝司専任教授を講師として『建築環境・設備分野におけるCFD技術の研究動向』と題して記念講演がハイブリッド形式で行われました。

 建築分野で活用が進むCFD技術について、これまでの発展の経緯と研究動向、将来の展望について各種データを交えご説明いただきました。

 建築分野では、利便性の高いCFDソフトの開発が進んだことに伴って、従来の研究者・設備技術者だけではなく、意匠設計者も設計へ活用するようになっているが、解析を正しく実施し、その結果を正しく評価するためには、CFDの理論的背景や、各種設定、問題の簡略化に対する専門知識が不可欠であるとのことでした。

 なお、精度の良いCFDを行うためには、CFDソフトの裏側にあたる理論や、特性についての知識が必要不可欠であるが、一旦知識を習得し、適切な解析を行えるようになれば、室全体の気流・温度分布等の詳細な把握ができるため、様々な環境設計への活用が可能になるとのことでした。

 今後は、CFD技術の更なる普及促進を目指し、適切な解析を実施するための情報発信に取り組んでいきたいとの説明をいただき、記念講演は閉会となりました。

 会場での参加は70名、オンラインでの参加は50名、合計120名と多くの方にご参加いただきありがとうございました。また、酒井専任教授におかれましては、ご多用の折、大変貴重なご講演いただきましたことを厚く御礼申し上げます。

文責:総務幹事 成田貴治