第35回 技術振興賞
ららぽーと名古屋みなとアクルスにおけるAIを利用した快適性を損なわない省エネルギー空調の実施
受賞者
- 計画・設計・施工
- ㈱竹中工務店 名古屋支店
- 計画
- 三井不動産㈱
施設等の概要
- 所在地
- 愛知県名古屋市
- 延床面積
- 約 124,700㎡
- 用途他
- 大型商業施設
受賞の概要
大型商業施設において、先進的なAI解析技術を積極的に活用して、エリア別のPMV空調制御を実現し、来館者の快適性を損なわずに空調の省エネルギー性を追求した。
施設出入口に設置したサーモカメラの熱画像から来館者の平均着衣量を、防犯カメラの画像からエリア毎の在館者の性別、年齢層および人数の推定を行うなどAI技術を活用している。エリア毎の人数は、無線LAN(Wi-Fi)の電波捕捉情報で推定精度を高めている。
来館人数や天気・曜日等のデータをクラウド上に蓄積し、継続的にAIによる学習を重ねることで来館人数とエネルギー需要の予測を可能としている。
また、このエネルギー需要の予測をもとに、ガスヒートポンプエアコン(GHP)に対し外部信号による四段階の蒸発温度制御を行っており、中間期などの低負荷が継続する時期に大幅な省エネルギー化が期待できる。
在館人数の変動が大きく、利用者の性別・年齢・快適性への要求も多様である大型商業施設において、全体として約19,400GJ年(従来施設比26%)の削減ができている。