開催日時
2024年10月30日(水)/講演会:17:30~18:30 交流会:18:40~20:15
会 場

講演会:東桜会館 集会室(33名)
交流会:第二富士ホテル(26名)

「空気調和・衛生工学会 第19回中部支部賛助会員会」が10月30日(水)に東桜会館にて開催されましたので、ここに報告致します。

1. 情報提供/講演会
演 題:「地球環境と地域防災に貢献する脱炭素ショッピングモール~イオンモール豊川~」
講 師:森田 英樹(清水建設株式会社 設計本部 設備設計部3部 部長)

2. 交流会(会場移動)第二富士ホテル

1.情報提供/講演会 17:30~18:30 参加者33名

  • 清水建設株式会社 設計本部 設備設計部3部 部長 森田 英樹氏
  • 「地球環境と地域防災に貢献する脱炭素ショッピングモール~イオンモール豊川~」と題して講演が行われました。イオンモール豊川は、地域の災害時の拠点や環境共生型モールの実現により、今後の郊外型商業施設モデルとなることを期待された施設です。この事をコンセプトとした次世代型商業施設として2023年4月に竣工しました。建築・設備・環境の様々な技術を結集しBCPとZEBの両立を実現(ZEBReadyの認証取得。10万㎡を超える商業施設での同認証の取得は全国初)大きな膜屋根が架かる屋外広場<セントラルパーク>と3層吹抜空間に自然の光が降り注ぐ屋内広場<センターコート>を建物中央に配置し、500mを超えるファサードにシンボル性を与えています。緩やかにカーブしたモール空間は、豊かなシークエンスを生み出し、ショッピングのわくわく感を高揚させています。                                                         設計テーマである「脱炭素」への寄与は、建築側で屋上を外断熱仕様とし、全ての外部ガラスにLow-eガラスを採用することで高い断熱性能を確保。モールの照明はハイサイドライトから外光を取り入れ照明照度を抑制しています。空調側では、CFDシミュレーション解析を行いダイナミックな気流を形成する自然換気を取り入れています。地下水のカスケード利用と地中熱チラーを高効率運転を行い空調機器での負荷対応。地域環境負荷の低減にも寄与するバイオガス化システムの導入(食品生ごみを燃料とするバイオガス化装置とバイオガス発電機の設置)。AIカメラによる空調換気制御。Iot技術を駆使したエネルギーマネジメントシステムの導入。これらの地域環境負荷低減および脱炭素社会形成に資する取り組みの紹介もありました。また、CGS・太陽光発電・非常用発電機を用い非常電源の冗長化にによる機能維持、災害時のEVステーションの機能維持も賄う地域災害応答向上に貢献する防災拠点整備の紹介もありました。
  • 最後に「地球環境と地域防災に貢献する脱炭素ショッピングモール」での建設、運営を通して得た知見とノウハウを活用し、ZEBReadyの認証取得による建設ソリューションを提供、社会全体でのサステナビリティの実現に貢献していきたいと講演されました。

         

2.交流会 18:40~20:15 参加者26名

情報提供/講演会に引き続き多数の方の参加を頂き、交流会が開催されました。空気調和・衛生工学会中部支部 河路支部長の挨拶、田中副支部長の乾杯で始まり、支部活動にご支援を頂く皆様との懇親を深めました。交流会は盛り上がりのうちに終りを迎え、加藤副支部長より更なる支部活動の発展を祈念しての中締めとなり成功裏に終りました。