講演会(令和5年度 学会賞技術賞)
- 開催日時
- 2024年11月8日(金)/14:00~16:00(開場13:30)
- 会 場
㈱LIXIL高岳ビル およびオンライン(Zoom)形式
- 参加者数
- 会場参加:39人、オンライン参加:20人
今回の講演では、令和5年度の学会賞技術賞を受賞された以下の2作品についてご講演頂きました。
【白井データーセンターキャンパスの全体計画と運用検証】
講師:藤崎 将彦氏(高砂熱学工業(株))
本物件は、郊外型の単層データセンター専用建物において、設備ファーストの建築形状として躯体空調機、高効率な空調システムとしてサーバ室に外気冷房併用の壁吹出し空調方式(IDC-SFLOW®)、AIを活用した運転制御システムの開発、UPS室・電気室における旋回流誘引型置換換気空調システム(SWIT®)等、開発してきた技術を結集するとともに、IT機器や空調設備のチューニングなど徹底して運用検証を行っており、温度環境と省エネルギー性を高いレベルで両立し、PUE=1.298 という国内トップレベルの省エネルギー性を実現している。
【清水建設株式会社 北陸支店新社屋 ―未来へつなげる「超環境型オフィス」を北陸から―】
講師:天田 靖佳氏(清水建設(株))
本物件は、旧社屋での課題を整理し、「歴史・気候風土を活かした技術の継承」「コミュニケ-ションを誘発する新たなワークプレイス」「カーボンニュ-トラルを見据えた ZEB の実現」をコンセプトとして計画された建物である。「木虫籠」など歴史的建築様式を採用し地域特性を活かしたパッシブとアクティブの省エネルギー技術、ワークプレイス・ワークスタイルへの配慮を支える空調・照明設備にタスクアンビエント方式の採用と運用検証をおこない、開放的で働きやすいオフィス環境を実現している。これらによりBELS『ZEB』、WELL「プラチナ」等の認証を取得している。またエネルギー自立型建築物を目指し建物付帯型水素エネルギー利用システムを採用し、省エネルギーとBCPを両立させる新しい技術を確立している。伝統的町並みと調和した建築物・設備としてカーボンニュートラル実現に向けた良いモデルとなっている。