報告:「空気調和・衛生工学会 中部支部 第18回賛助会員会」
- 開催日時
- 2023年10月26日(木)/講演会:17:30~18:30 交流会:18:40~20:15
- 会 場
講演会:東桜会館 集会室(28名)
交流会:第二冨士ホテル(22名)
「空気調和・衛生工学会 第18回中部支部賛助会員会」が10月26日(木)に東桜会館にて開催されましたので、ここに報告致します。
1. 情報提供/講演会
演 題:「Port Plus 高層純木造次世代研修施設」
講 師:本吉 健志(株式会社 大林組 設計本部 設備設計部長)
森山 洋平(株式会社 大林組 設計本部 設備設計部 設備設計課 担当課長)
2. 交流会(会場移動)
第二冨士ホテル
1.情報提供/講演会 17:30~18:30 参加者28名
株式会社大林組 設計本部 設備設計部長 本吉 健志氏
株式会社大林組 設計本部 設備設計部 設備設計課 担当課長 森山 洋平氏
を講師として「Port Plus 高層純木造次世代研修施設」と題して講演が行われました。「これからの知を育む場」をコンセプトとした次世代型研修施設として2022年3月に完成した建物であり、木や緑、光を使った五感を刺激する空間を演出し、心身を整える空間となるよう木の特性を活かした循環型資材、木材利用の拡大や促進による持続可能な社会の実現を目指すため積極的に取り組んでいることを紹介されました。建築的な特徴としては、「木材を利用することでCO2排出量の削減と、環境に配慮した施工を実現」ライフサイクル全体では、鉄骨造と比べて、約1,700t(約40%)のCO2削減効果があったこと、「耐火性と耐震性を確保する技術を採用」3時間耐火を実現した構造材や鉄骨造やRC造と変わらない強度・剛性を確保するための接合法など独自の開発で木の持つ課題を解決するとともに新たな都市木造建築の姿を実現したとの紹介がありました。
運用時の省エネルギーの取り組みとして、ダブルスキン・ファザードを取り入れたことにより建物の外部から内部への熱負荷を最小化し、太陽光・太陽熱・地中熱・自然光・自然換気の自然エネルギーを積極的に利用するエネルギー効率に優れた建物として、LEED認証で高い評価を取得したとの報告がありました。
研修スペースは、湿度制御が可能なデシカント外調機を導入し、宿泊室には、温度ムラを抑えた空調を実現するアクティブチルドビーム、調光調色機能で屋外の環境に近づけるサーカディアン照明を採用、9階研修スペースは、カメラ画像を用いた高度なIoT空調制御を行うなど、施設全体で高い省エネ性能と、利用者が健康で心地良い空間を実現したとの事。
今後「PortPlus」での建設、運営を通して得た知見とノウハウを活用し、施設利用者の健康推進など多様な建設ソリューションを提供、社会全体でのサステナビリティの実現に貢献していきたいと講演されました。
2.交流会 18:40~20:15 参加者22名
情報提供/講演会に引き続き多数の方の参加を頂き、交流会が開催されました。空気調和・衛生工学会中部支部 河路支部長の挨拶、田中副支部長の乾杯で始まり、支部活動にご支援を頂く皆様との懇親を深めました。交流会は盛り上がりのうちに終りを迎え、加藤副支部長より更なる支部活動の発展を祈念しての中締めとなり成功裏に終りました。